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2023.05.18

  • 暮らしの講座

バリアフリーな注文住宅を設計するポイント!注意点も解説

注文住宅 バリアフリー

新築住宅を建てる際に、将来を見据えてバリアフリーにしようと考えている人も少なくないはずです。

しかし、実際にバリアフリーにしようと考えた時に、どこを工夫すると良いのかわからない方もいるでしょう。

そこで、本記事では注文住宅をバリアフリーにする際のポイントを紹介します。

住宅をバリアフリーにするポイントがわかれば、実際に設計する際のヒントになります。

これから注文住宅を建てて、老後に困らない家を作ろうと考えている方は最後までご覧ください。

 

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1.注文住宅をバリアフリーにするポイント

バリアフリーとは、生活する上で障壁になるバリアをとり除き、快適に生活するための環境を整えることを指します。

バリアフリーを考えずに注文住宅を建ててしまうと、老後で足が不自由になった時などに、快適に暮らせない家になってしまいかねません。

そのため、ここでは注文住宅をバリアフリーにする際のポイントを以下の4つに分けて解説します。

バリアフリーのポイント
  • 段差を解消する
  • 部屋の配置や動線
  • 温度の管理
  • 使いやすい設備

それぞれのポイントについて詳しく解説します。

段差を解消する

注文住宅をバリアフリーにしようと考えたときに、最初に思いつく方法が段差を解消することです。

段差を解消すると、車椅子生活をしなければならなくなった時や階段が登れない足腰になった時でもスムーズに移動ができるようになります。

特に、トイレや浴室、玄関の階段を解消しておくだけでも、快適な家になるでしょう。

住宅の中だけでなく、外構でも段差を無くしたり、スロープを作る工夫ができるため、覚えておくと良いです。

部屋の配置と動線

注文住宅 バリアフリー

注文住宅をバリアフリーにしようと考えているのであれば、部屋の配置や動線を考えておくこともポイントの一つです。

例えば、もし足が悪くなってしまったときに、居室からトイレまでの距離が長くなれば間に合わなくなる可能性もあります。

足が不自由になってしまうと、移動距離もバリアの一つになってしまうので、動線を考えておくことは重要です。

廊下をできるだけ作らない設計にするだけでも移動距離を減らせるためおすすめです。

部屋の配置や動線を考えるのであれば、寝室や居室、トイレを近くにしておくだけでも快適な生活を送れるでしょう。

温度の管理

注文住宅を建てる際には、段差解消などのバリアフリーだけでなく、歳をとっても安心して暮らせる設計にしなければなりません。そのためには、家の中の温度管理は重要なポイントです。

例えば、よく耳にするヒートショックは、浴室と脱衣所の温度差により心筋梗塞などの健康被害が起こります。そのため、できるだけ部屋と部屋の温度差を無くす設計が重要となるのです。

家全体の断熱性能をあげたり、全熱交換型換気システムを導入したりして住宅の温度を管理する設計にすることもバリアフリーの一つといえます。

断熱性能を上げるメリットについては、別記事「住宅を高断熱にするメリットとは?2種類の断熱工法と合わせて解説」で紹介しているので参考にされてください。

使いやすい設備

注文住宅 バリアフリー

注文住宅をバリアフリーにする際には、キッチンや洗面所、玄関など頻繁に使用する設備を工夫する方法があります。

例えば、キッチンや洗面所を低く設計することで車いす生活になっても足腰が弱くなっても座って使用できるようにします。さらに、トイレや浴室、廊下、階段にあらかじめ手すりを設置すると良いでしょう。

もし、住宅を建てる際に手すりを設置しなくても、将来手すりを設置できるように裏地を工夫する方法もあります。

手すりは後から簡単に設置できますが、キッチンや洗面所のリフォームは大掛かりになってしまうため、住宅を建てる際に工夫した設計にするとバリアフリーの家を実現できます。

他にも浴室の床材を滑りにくい素材にしたり、浴槽の深さを浅くしたりするなどの工夫もバリアフリーの一つです。

 

2.注文住宅をバリアフリーにする際の注意点

注文住宅をバリアフリーにする際には注意点は主に以下の3つです。

バリアフリーにする注意点
  • 将来を見据える
  • 介護する人の生活も考える
  • コストが掛かることを考慮しておく

なにも考えずにバリアフリーにしてしまうと、反対に住みにくい住宅となってしまう可能性があるため、下で解説する注意点を考慮しながら設計すると良いでしょう。

将来を見据える

注文住宅をバリアフリーにする際には、将来の生活を見据えてみると良い設計になります。

設計をする時点で、車いすになっても生活できる家なのか、動線が長すぎていないかなど、高齢になっても生活しやすい構造になっているかを想像してください。

反対に、バリアフリーが必要になるまでの生活にも目を向ける必要もあります。将来を見据えて住宅の全てをバリアフリーにしても、元気なうちの生活が快適でなければ意味がありません。バリアフリーにしたことで、住みにくくなる可能性もあるからです。

バリアフリーはリフォームでも実現できるため、現在の生活と将来を考慮した設計にすると快適な住宅になるでしょう。

介護する人の生活も考える

住宅をバリアフリーにする際には、介護する家族のことも考える必要があります。

例えば、すべての設備を車いす生活の高さに合わせてしまうと、一緒に生活する家族は住みにくい家になる可能性があります。

工夫の一つとしては、車いす用の洗面所と立って使用する洗面所を分けて作成する方法などがあります。

バリアフリーにすることは重要なことですが、家族の生活も考えた設計にすることも良い注文住宅を建てるポイントの一つです。

コストが掛かることを考慮しておく

注文住宅でバリアフリーにする場合には、コストが掛かることは理解しておかなければなりません。

例えば、手すりを設置する場合には、材料費や設置費用が追加で発生します。さらに、玄関をスロープにしようとすると、それだけ使用するコンクリートが多くなるため、コストが発生します。

そのため、注文住宅をバリアフリーにする際には、予算を考慮した上で、どこまでバリアフリーにするかを考えておかなければなりません。

 

3.助成金や補助金はある?

残念ながら新築住宅をバリアフリーにしても受けられる助成金制度や補助金制度はありません。

リフォームであれば、介護保険による「高齢者住宅改修費用助成制度」であったり、「長期優良住宅化リフォーム推進事業」があったりと助成がありますが、新築住宅の場合は、バリアフリーに対する補助制度がありません。

ただ、新築住宅に対する補助金である「ZEH補助金」や「住宅ローン減税」、「こどもエコ住まい支援事業」などを上手に活用することで助成を受けられます。

「こどもエコ住まい支援事業」については、別記事「こどもエコ住まい支援事業とは?利用の条件と申請方法を解説」を参考にされてください。

バリアフリーに対する補助制度はなくても、他の制度を上手に活用しましょう。

 

4.まとめ

注文住宅 バリアフリー

今回は、注文住宅をバリアフリーにするポイントについて紹介しました。

住宅をバリアフリーにすることで、高齢になっても安心して生活できます。しかし、住宅のすべてをバリアフリーにしてしまうと、反対に住みにくい家になってしまう可能性もあります。そのため、現在と将来の生活を見据えた上で、必要な部分をバリアフリーにすると良いでしょう。

また、バリアフリーにすると材料費や工事費などのコストが発生することは理解しておきましょう。

バリアフリーに対する助成金はリフォームのみですが、新築住宅に対する助成金を活用してください。

住宅会社によっては設計時点で将来のバリアフリー計画を提案してくれるため、事前に相談しておくことをおすすめします。

 

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