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2023.02.02

  • 暮らしの講座

新築をオール電化にするメリットは?検討する際のポイントを解説

オール電化 新築

新築を建てる際にオール電化を導入する住宅も増えつつあります。オール電化とは、家庭で必要となるすべてのエネルギーを電気でまかなうことをいい、ガスを一切使用しない住宅をオール電化と呼んでいます。

電気代もガス代も原油価格の上昇により高騰しつつある現在、オール電化を選ぶべきかがわからない方も多いはずです。

そこで、本記事では新築住宅でオール電化を選択するメリットとデメリットを解説します。

オール電化もガスを使った生活もそれぞれにメリットとデメリットがあるので、どこを重要視するかを十分に検討した上で決定しましょう。

記事の後半では、新築住宅にオール電化を導入する前のチェックポイントについても解説しているので、これから新築住宅を検討している方は参考にされてください。

 

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1.オール電化住宅とは?

オール電化住宅とは、今までガスを使用していた給湯やコンロを電化し、住宅の設備のエネルギーを電気でまかなうものです。

給湯であればエコキュート、コンロであればIHクッキングヒーターを使用します。

オール電化住宅に蓄電池や太陽光発電を使用することで、電気料金を節約できるだけでなく、環境にも優しい住宅になります。

オール電化住宅の料金は?

オール電化住宅の料金は、ガス代が掛からないため、光熱費はすべて電気代として計算できます。

関西電力によると、オール電化住宅の料金の月平均は11,000〜18,000円であると公表されています。

1⼈暮らし

11,222円

2⼈家族

14,049円

3⼈家族

15,588円

4⼈家族以上

17,416円

引用:オール電化世帯人数別の電気代平均額|関西電力

さらに電気代値上げが発生している現在は、使用している電力会社によって違いがありますが、今後は上記の料金に対して3割ほどの値上げが予想されています。

「ガス料金は高いからオール電化が安い」といわれてはいますが、現在は電気もガスも軒並み料金が高騰しているため、一概にオール電化が安いとはいい難いのが現状です。

ただ、オール電化であれば夜間の電気代が安くなるプランが用意されている電力会社も多いため、ガスとの併用よりも光熱費が安くなる可能性は十分にあります。

 

2.新築をオール電化にするメリット

オール電化 新築

オール電化を新築に導入するメリットは、主に以下の4つがあります。

新築をオール電化にするメリット
  1. ガスに比べ火事の心配がない
  2. においの原因となる煙の発生が少ない
  3. エコキュートは断水の時に便利

それぞれのメリットを簡単に解説します。

1.ガスに比べ火事の心配が少ない

オール電化のコンロはIHクッキングヒーターを使用するため、火を使いません。よってガスに比べて火事の心配が少なくなります。

現在のガスコンロは、温度によって自動で消える機能がありますが、実際に火を使うことに変わりはないので、火事を起こすリスクはあります。

しかし、IHクッキングヒーターであれば電気の熱を使用するため、火事を起こすリスクが低くなります。

2.電気料金のみの支払いにまとめられる

オール電化にすると光熱費はすべて電気料金のみとなります。そのため、光熱費の支払いは電気料金のみとなるため、家計の計算が容易です。

ほぼすべての電力会社でオール電化お得プランが展開されているため、ガスと電気を分けていた時よりも支払いの総額が安くなる場合もあります。

そして光熱費は固定費のなかでも節約しやすい項目のため、電気料金のみを見れば良いことで節約に気を付けるのが簡単になります。

3.においの原因となる煙の発生が少ない

オール電化を導入した新築ではガスを使用しないため、火を使った料理やガスファンヒーター使用時に比べて少ない換気で十分です。

ガスコンロを使用するとガスを燃やして熱を発するため、常時換気が必要となりますし、ガス中毒になるリスクもあるので換気が必須です。

しかしオール電化であれば電気のみを使用しているので、料理中に発生する湯気や煙を排出する換気だけでも、安全に過ごすことができます。

4.エコキュートは断水の時に便利

オール電化住宅には電気温水器やエコキュートが設置されます。電気温水器とは電熱ヒーターでお湯をつくる装置のこと、エコキュートとは外気をあつめてヒートポンプでお湯をつくる装置のことで、どちらも給湯器の働きをします。

電気温水器やエコキュートでは貯水タンクを使用しているため、災害時の断水の際に貯水を使用することができます。飲み水としての使用は推奨できませんが、洗い物やトイレなどの生活用水としては利用可能です。

タンクの種類にもよりますが一般的に370L、460L、550〜560Lのサイズ展開がされており、断水時の役に立つでしょう。

 

3.新築をオール電化にする注意点

オール電化 新築

オール電化を新築に導入する場合には、注意する点もいくつかあります。オール電化導入時に検討するべき注意点は、主に以下の4つです。

新築をオール電化にする注意点
  1. 昼間の電気代が高くなる
  2. 導入コストが高い
  3. 貯蔵タンクを置くスペースが必要
  4. 停電に弱い

それぞれを簡単に解説します。

1.昼間の電気代が高くなる

オール電化の電力プランは、昼間の電気代が高くなり、夜間の電気代が安くなるものが多くあります。

オール電化を導入している人は、仕事や学校で昼間に自宅にいない時の電気料金が高くなり、自宅にいる時間の電気代が安くなるプランを選択している場合がほとんどです。

そのため、昼間に自宅にいる時間が長くなると電気代が高くなってしまう可能性があります。

2.導入コストが高い

オール電化を新築に導入する際には、ガスよりも導入コストが高くなることが多いです。なぜなら、エコキュートやIHクッキングヒーターを設置しなければならないためです。

オール電化に必要な設備
  • エコキュート
  • IHクッキングヒーター
  • 床暖房
  • 蓄熱暖房機
  • 太陽光発電

太陽光発電や蓄電池を有効活用することでランニングコストは安くなる可能性もあるので、予算と相談しながら導入してみてください。

3.貯蔵タンクを置くスペースが必要

オール電化を新築住宅に導入する場合には、エコキュートの貯水タンクを置くスペースが必要になります。

貯水タンクは一般的に高さ2m、幅65cm、奥行き75cm程度であり、決して小さいものではありません。建物に隣接した場所にコンクリート基礎を打ち込み、地震によって倒壊しないよう頑丈に固定しなければなりません。

そのスペースを確保しなければならないことはデメリットともいえます。

4.停電に弱い

オール電化を新築に導入すると、停電した際に何も使えなくなるデメリットがあります。ガスであればコンロは使用できますが、電気を使用したIHクッキングヒーターは使えないからです。

特に台風の時期は停電の可能性も高くなるため、台風がよく通る場所では十分な検討が必要でしょう。

停電に弱いことに対する対策として、太陽光発電と蓄電池の設置を検討する家庭も多くあります。予算や普段の電気使用と相談して対策も行いましょう。

 

4.オール電化を検討する際のチェックポイント

オール電化 新築

オール電化を新築に導入するメリット、デメリットを理解できたところで、オール電化を導入する前のチェックポイントを以下の3つに分けて解説します。

オール電化検討のチェックポイント
  1. 昼間の電気使用量は少ないか
  2. IHを使っての料理で問題ないか
  3. 導入資金があるか

それぞれのチェックポイントの詳細を解説します。

昼間の電気使用量は少ないか

オール電化を導入している場合には、電力会社のプランによって昼間の電気料金が高く設定されています。

そのため、昼間に自宅で生活する時間が長い人は、ガスと併用した使い方より光熱費が高くなってしまう可能性があります。

コロナの時期にはリモートワークが増えて光熱費が上がった事例もあるため、生活スタイルに合わせて選択する必要があるでしょう。

IHを使っての料理で問題ないか

オール電化のコンロはIHクッキングヒーターを使用します。そのため、調理にこだわりがあり、加熱の微調整をするのであれば、ガスコンロが良いという方もいるでしょう。

調理をする人の好みにもよりますが、IHクッキングヒーターの調理でも問題ないか確認しておきましょう。

導入資金があるか

オール電化は購入時にエコキュートやIHクッキングヒーターなどの設備が必要であるため、ガスと併用するよりも導入時に費用が掛かります。

さらに、太陽光であれば太陽光パネルや蓄電池の設置にもコストが掛かるため、オール電化を導入する前に、予算が十分にあるか確認しましょう。

 

5.まとめ

オール電化 新築

今回はオール電化を新築住宅に導入するメリットやデメリットを中心に解説しました。

オール電化は、光熱費を電気代にまとめられるだけでなく、火事のリスクを減らせるメリットがあります。しかし、導入コストが掛かることや停電に弱いデメリットもあるので、予算や住んでいる地域を加味した上で検討が必要です。

オール電化を導入する前には、生活スタイルやIHクッキングヒーターでの調理で問題ないかを話し合っておきましょう。

オール電化を導入することは、新築住宅を建てる際にはあたりまえになりつつありますが、それぞれのメリット、デメリットを理解した上で、導入を検討してみてください。

 

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