新築住宅を建てる際には、建物本体だけでなく、外構のデザインや予算も考えておかなければなりません。

外構工事の依頼先としては、ハウスメーカーに依頼する方法と、専門の外構業者に依頼する2つの方法があります。建物だけをハウスメーカーに依頼して、外構部分は専門業者に依頼することも可能です。それぞれの方法にはメリットとデメリットがあり、予算やデザインに合わせて依頼先を選ぶ必要があります。

そこで、本記事ではハウスメーカーと専門業者に外構工事を依頼する際のメリットとデメリットを詳しく説明します。

記事の後半では、ハウスメーカーと専門業者を選ぶ際のポイントについても解説しているので、これから住宅を建てて、外構工事を控えている方はぜひ最後までご覧ください。

 

1.ハウスメーカーに依頼するメリット

ハウスメーカーに外構工事を任せる場合には、主に次の3つのメリットがあります。

打ち合わせがスムーズ

ハウスメーカーに外構工事を依頼する大きなメリットは、打ち合わせがスムーズに進む点です。

住宅本体の打ち合わせと一緒に外構についても話し合えるため、調整が容易です。また、建物のデザインに合わせて外構を計画することで、調和が取れやすく、イメージに合った外構になりやすいでしょう。

一方で、外構工事を専門業者に任せる場合、ハウスメーカーとは別に日程を組み、打ち合わせをしなければならないため、時間が掛かってしまいます。

完成後も相談しやすい

ハウスメーカーに外構工事を依頼するもう一つのメリットは、外構完成後も相談がしやすい点です。

住宅や外構が完成してからも、さまざまな場所で修正が必要になることはよくありますが、ハウスメーカーにまとめて依頼しておけば、建物本体の相談をする際に外構についても一緒に対応してもらえるのが便利です。

専門業者に外構工事を依頼する際には、ハウスメーカーとは別で連絡をしないといけないため、手間が掛かるでしょう。

住宅本体と合わせて完成する

ハウスメーカーに外構工事を依頼する場合には、外構も引き渡しの際に完成しているメリットがあります。

専門業者に外構工事を依頼すると、建物本体が完成して、引き渡し後に工事が始まるため、すぐに入居できなかったり、入居できても外構が完成していないため、駐車場がなかったりする場合があります。

ハウスメーカーに依頼すれば、住宅と外構が同時に完成するため、すぐに快適な住環境で新生活を始められるでしょう。

 

2.ハウスメーカーに依頼するデメリット

ハウスメーカーに外構工事を依頼する際にはメリットもありますが、以下の3つのデメリットもあります。

コストが高くなる傾向がある

ハウスメーカーに外構工事を依頼すると、専門業者に依頼する場合に比べて金額が高くなる可能性があります。

これは、多くのハウスメーカーが外構工事を自社で行わず、外部の業者に委託するため、その分マージンが上乗せされるからです。その結果、コストが高くなりやすい傾向があります。

外構のデザインの幅が狭い場合がある

ハウスメーカーに外構工事を依頼する際、デザインの幅が狭くなってしまう可能性があります。

ハウスメーカーは住宅を建てるプロですが、外構に関しては専門業者がさまざまなアイデアを持っています。しかし、外構工事をハウスメーカーに依頼すると、打ち合わせはハウスメーカーを通して行うため、デザインの提案が少なくなり、創造性に欠ける場合があります。

アフターフォローの対応が遅れる可能性がある

ハウスメーカーに外構工事を依頼する際には、外構の修繕等のアフターフォローへの対応が遅くなる可能性があります。

ハウスメーカーは外構工事を外部の業者に委託することが多いため、もし修繕が必要になった時に、ハウスメーカーを介して業者に連絡を取ることになり、その結果、対応までに時間がかかることがあります。

 

3.専門業者に依頼するメリット

専門業者に外構工事を依頼する際の主なメリットは、主に以下の3つがあります。

デザインの選択肢が豊富

専門業者に外構工事を依頼する利点の一つは、デザインの選択肢が広がることです。

専門業者は、外構工事の施工件数も多く専門的な知識が豊富なため、さまざまなアイデアを有しています。そのため、イメージする外構のデザインを実現するために、色々な提案をし、確実に施工してくれるでしょう。

コストを抑えやすい

専門業者に外構工事を依頼する場合には、ハウスメーカーに依頼するよりも金額が安く抑えられる可能性があります。

ハウスメーカーは外構工事を外部の業者に委託する際、マージンが追加されるためコストが高くなりますが、専門業者に直接依頼する場合には、その分の金額が安くなり、費用を削減できるからです。

良い業者を選ぶと施工の品質が高い

専門業者に外構工事を依頼する際の利点の一つは、良い業者を選べれば施工が丁寧になる可能性が高いことです。

ハウスメーカーに依頼すると、施工業者を選ぶ権利がなく、どんな実績があるかわかりません。確実に良い施工をしてくれる専門業者を選ぶ際には、実績を十分に確認しておく必要があるでしょう。

 

4.専門業者に依頼するデメリット

専門業者に外構工事を依頼する際の主なデメリットは次の3点です。

業者選定が難しい

外構工事を専門業者に依頼する際には、業者選びが大変になるデメリットがあります。

外構工事を請け負っている専門業者は、数多く存在するため、どこの業者を選べば良いかわからず、時間が掛かってしまいます。また、複数の業者を選択し、相見積もり等も取らないといけないため、手間も掛かってしまいます。

選び方を誤るとコストが高くなるリスクがある

もし業者選びに失敗してしまうと、発注金額が高額になる可能性があります。

専門業者の中には、良い業者だけでなく詐欺に近い業者も少なからず存在するため、注意が必要です。悪い業者を選ばないためにも、相見積もりを取ったり、実績を確認したりするようにしましょう。

アフターフォローが不十分な業者も存在する

選んだ業者によってはアフターフォローがない場合もあります。アフターフォローがあっても十分ではなかったり、期間が短かったりする可能性があります。

施工後に後悔しないためにも、契約する前にアフターフォローがあるか、どのくらいの期間か、どこまでフォローしてくれるかを十分に確認しておきましょう。

 

5.施工をどちらに依頼するか決めるポイント

外構工事を依頼する際には、ハウスメーカーか専門業者に直接依頼する選択肢がありますが、どちらを選ぶかは以下の3つに着目すると良いでしょう。

予算を基に選ぶ

外構工事の依頼先を決める際には、予算を確認しておきましょう。外構は建物本体とは別に発生するコストになるため、どのくらいの比率で外構に予算を割くか検討しておきましょう。

あまり予算を掛けられないのであれば、専門業者を探して、相見積もりをして、最もコストが掛からない業者に依頼すると良いでしょう。

デザインで決める

外構のデザインによっては、ハウスメーカーでは施工できない可能性があります。

そのため、理想のデザインが施工できる業者を探し出す必要があります。事前にハウスメーカーに自分の希望するデザインを伝え、その施工が可能かどうか確認しておくことをお勧めします。

専門業者を選ぶ際には、理想のデザインと同じようなデザインの施工実績がないかを確認しておくと安心して依頼できるでしょう。

施工期間を考慮する

外構工事を迅速に進めたい場合は、ハウスメーカーに依頼するのが適しています。なぜなら、建物建設中に外構工事に取り掛かるだけでなく、打ち合わせもスムーズだからです。

じっくりこだわりのある外構にしたい場合には、専門業者に依頼するとよいでしょう。

 

6.まとめ

今回は、外構工事を依頼する際に、ハウスメーカーと専門業者のどちらを選ぶべきかについて、それぞれのメリット、デメリットを交えて解説しました。

ハウスメーカーに依頼すると、打ち合わせがスムーズであったり、施工期間が短かったりする一方で、費用が高くなりがちで、希望のデザインが施工できない場合もあります。

専門業者に依頼する場合、コストを抑えられ、希望のデザインを実現しやすい一方で、業者選びに手間がかかる可能性があります。

外構に対するこだわりや優先事項に応じて、ハウスメーカーか専門業者のどちらを選ぶかを決めると良いでしょう。