2023.03.23
新築時に地盤調査は必須!費用と3つの方法を解説
新築住宅を建てる前には、建築予定地の地盤調査が重要です。
地盤が弱い土地にそのままの状態で住宅を建ててしまうと、地震や水害の際に建物に大きな損害を与えてしまう可能性があるためです。
もしもの災害の際に、被害を抑えるためにも住宅を建てる前に専門家による地盤調査は欠かせない上に、建築基準法でも地盤調査の施行が定められています。
そこで、本記事ではこれから新築住宅の建築を考えている方向けに、地盤調査の必要性や費用について詳しく解説します。
記事の後半では、地盤調査を依頼する方法についても解説しているので、最後までご覧ください。
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1.そもそも地盤調査とは
土地は建物を支える基盤となるもので、どんなに耐久力のある住宅を建てても、弱い地盤の上では意味がありません。地盤調査では、住宅を建てる前に土地の地盤が地震や沈下に耐えられるかどうかを調査します。
住宅が建てられる土地であるかを判断するためにも、地盤調査は欠かせません。建築基準法でも地盤調査の実施が義務付けられており、調査をしていない土地には住宅は建てられないことは覚えておきましょう。
もし地盤が弱い場合には地盤を補強する必要があるため、追加の地盤改良工事が必要になります。
2.地盤調査にかかる費用
地盤調査は法律で義務づけられたものですが、費用は自己負担となります。地盤調査の一般的な相場は調査の種類にもよりますが、5万〜30万円程度です。
ただし、ハウスメーカーなどの住宅会社の分譲地であれば事前に地盤調査をしている場合もあり、費用を誰が負担するかを事前に確認しておきましょう。土地を購入する前や分譲地を契約する前に、地盤調査が済んでいるかを確認しておくと、調査をしなくても良い場合もあります。
購入した土地の地盤調査をする場合には、見積もりの中にある地盤調査費の項目を確認して、どのくらいの費用が発生するのかを確認しておきましょう。
3.地盤調査にかかる時間
地盤調査にかかる時間は、調査方法によって異なります。例えば、スウェーデン式サウンディング試験であれば半日から1日程度、ボーリング式であれば1日から数日の時間が掛かります。
依頼する住宅会社や業務を委託する地盤調査会社によって採用する調査方法は異なるため、調査に掛かる時間が気になる方は事前に相談しておくとおおよその期間がわかるでしょう。
4.地盤調査の種類
地盤調査の方法には、主に以下の3つの種類があります。
- スウェーデン式サウンディング試験
- ボーリング調査
- 表面波探査法
それぞれの調査方法の特徴や調査に掛かる期間について簡単に解説します。
1.スウェーデン式サウンディング試験
スウェーデン式サウンディング試験は、地盤調査の中でも最も採用されている方法の一つで、スクリューウエイト貫入試験とも呼ばれています。
スウェーデン式サウンディング試験は地盤に鉄の棒であるロッドを垂直に突き刺し、ロッドの沈み具合や地盤の硬さ、ロッドに対する地盤の締まり具合を調査します。ロッドが簡単に沈み込んでしまえば弱い地盤と判断されます。
敷地の四隅と中央にロッドを突き刺して調査する方法ですので、調査期間は半日ほどで終了します。
費用は地盤の深さにもよりますが、5万円ほどです。調査期間も短く、費用もあまり掛からないため、最も使用されている調査方法がスウェーデン式サウンディング試験です。
- 一般的な新築物件なら十分である
- 地盤調査の中で最も安い
- 調査が半日でおわる
2.ボーリング調査
ボーリング調査は掘削専用の機械を設置して、地面を数十m掘り進めて地盤を調査する方法です。深くまで地盤を調査できるため、ビルなどの大きな建物を建築する時に用いられます。
ボーリング調査の費用は、専用の機械を使い深くまで掘り進める必要があるため、15万〜25万円ほど掛かります。調査期間もスウェーデン式サウンディング試験に比べると長くなる傾向にあります。
ただ、ボーリング調査の場合には、地盤の調査だけでなく土の質も併せて調べられるメリットがあります。
- 高層ビルやマンションなど、大規模な建設で使われる
- 地盤調査方法の中で最も高額
- 地下水位や土の質も調査できる
3.表面波探査法
表面波探査法は、小さな振動である表面波を使い地盤の強度を測る方法です。特殊な振動機を使って地盤に振動を伝えて、その伝わり方を検出器が判定します。
表面波探査法のメリットは、地面を傷つける心配がなく、地盤を補強した後でも確認試験ができます。
調査費用は6万円ほどとボーリング試験よりは安価で実施できます。
ただ、振動が伝わる範囲には限界があるため、より深い地盤の調査には向いていないデメリットがあります。
- 地盤改良工事後に実施できる
- スウェーデン式より少し高額
- 調査が半日でおわる
5.結果によっては地盤改良工事が必要
ここまで地盤調査の方法について解説しましたが、もし調査後に地盤の質が良くないと判断された場合には、地盤を改良する工事が必要です。
地盤改良には直接基礎と杭基礎があり、地盤の種類や住宅の形状により改良方法は異なります。
もし地盤改良工事が必要と判断された場合には、改良費として50万円~100万円ほどの費用が発生することは理解しておきましょう。
契約している住宅会社の見積もりに地盤改良費が入っている場合もあるため、事前に確認しておくことをおすすめします。
地盤調査を依頼するには
基本的に地盤調査はハウスメーカーや工務店を介して依頼する方法が一般的であり、個人で依頼できない場合がほとんどです。
もし土地を保有していたり、先に土地を購入しているのであれば、契約するハウスメーカーや工務店に地盤調査を依頼する必要があります。
住宅会社が保有している分譲地などに住宅を建てる場合には、すでに地盤調査が済んでいる可能性もあるため、事前に確認しておきましょう。
6.調査会社を見極めるポイント
地盤調査はハウスメーカーや工務店が依頼するため、ほとんどの場合は調査会社を指定できません。もし調査会社を探して依頼するのであれば、以下のポイントに注意しましょう。
- 希望する調査方法を実施しているか
- 必要な資格や認可を受けているか
- 今までの実績を提示しているか
地盤は建物を支える重要な役割があるため、地盤調査は重要です。その地盤調査が正確に行われなければ、最悪の場合には家が倒壊してしまう危険性もあるため、調査会社は慎重に選ぶ必要があります。
ハウスメーカーや工務店が提携している調査会社についても、調査する前にどういった会社であるかを調べたり、住宅会社に確認することで安心して地盤調査を依頼することができるでしょう。
それほど住宅にとって地盤調査は重要なのです。
7.まとめ
今回は、新築住宅における地盤調査について、調査の種類や期間、費用について詳しく解説しました。新築住宅を建てる上では、地盤調査は法律で決められており、実施しなければなりません。
地盤調査とは、住宅を支える重要な役割がある地盤の強さを調べるもので、地震や地盤沈下に耐えられるかどうかを判断するものです。調査期間は調査方法で異なり、半日〜数日で完了し、費用は5万〜25万円ほどです。
調査方法には主に3つあり、スウェーデン式サウンディング試験が最も使われている方法です。
地盤調査はハウスメーカーや工務店を介して依頼することがほとんどですので、個人で依頼することはできませんが、新築の基礎となる大事な調査ですので、どのような調査会社が実施するのかを確認しておくと安心でしょう。
もし、地盤が弱い場合には、補強が必要となり、追加の費用が発生することは理解しておきましょう。
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