2025.01.30
部屋の湿度は何パーセントがいい?快適に生活するための工夫を紹介

住宅における部屋の湿度は、高すぎてもジメジメして生活しづらいですが、低すぎても肌や喉が乾燥して、快適な環境とはいえません。
しかし、多くの人が、居住空間に適した湿度が何%であるかを正確に把握していないのではないでしょうか。
湿度が高すぎる場合、カビの発生や住宅にダメージを与える可能性があります。反対に、湿度が低すぎると、感染症にかかりやすくなったり、火災のリスクが上がったりしてしまいます。
そこで、この記事では、最適な湿度の目安と、その設定方法を詳しくご紹介します。また、湿度が高すぎたり低すぎたりした場合の人体や住宅への影響についても解説しますので、湿度の設定に悩んでいる方は最後までご覧ください。
記事の最後には、これから住宅を建てる方向けに、どのような家を建てると快適な湿度を保てるかについても紹介しているので、参考にされてください。
1.部屋の湿度は40〜60%が快適
人が快適に過ごせる部屋の湿度は、一般的に40%〜60%が理想的とされています。
湿度は温度の高低によっても大きく変化します。温度が高くなれば湿度も高くなり、温度が低ければ湿度は低くなります。また、湿度が高いと蒸し暑く感じやすく、湿度が低い環境は寒くなります。そのため、夏と冬の部屋の最適な湿度には多少の違いがあります。
夏であれば、室温も湿度も高くなりやすいため、湿度は50%〜60%程度に保つのが理想的です。この場合、室温は25〜28℃程度に設定しておくと良いです。
反対に、冬であれば室温も湿度も低くなるため、湿度を40%〜50%程度に調整するのが快適です。室温は18〜25℃程度で設定しておきましょう。
このように、部屋の湿度を年間を通して40%〜60%の範囲に保つことで、住みやすい環境を整えることができます。1年間を通して湿度を50%に保つような環境を整えておくと、いつでも快適な部屋で生活できるので安心です。
2.湿度が高すぎる時の影響
夏には室温が上がり、湿度も高くなります。湿度が高いと、ただジメジメするだけでなく、以下のような影響を受けます。
- カビやダニが繁殖する
- 木材への影響
- 人体への影響
カビやダニが繁殖する
湿度が高くなると、カビやダニが繁殖しやすくなります。
ダニは、湿度が60%以上、温度が25℃程度で繁殖しやすいといわれています。ダニが繁殖してしまうと、アレルギーやアトピー性皮膚炎の原因となり、人体に影響を与えます。また、ダニの死骸はハウスダストにもなってしまうため、小さな子供のいる家族であれば、喘息などを引き起こす可能性が高くなります。
ダニは、湿度が50%以下になると繁殖しなくなるため、湿度の調整が必要です。
カビは、湿度が70%を超えると急激に繁殖しやすくなります。カビが繁殖してしまうと、アレルギーの原因になるだけでなく、ダニがカビをエサにして繁殖します。そのため、カビが増えると間接的に喘息やアトピー性皮膚炎の原因になってしまいます。
木材への影響
湿度が高くなると、住宅を構成する木材や建具にも影響を与えてしまいます。湿度が高くなり、木材や建具が水分を吸収してしまうとカビが発生して、腐敗する可能性が上がります。
木材や建具がカビにより腐敗してしまうと、住宅が傾いてしまったり、ドアや窓が開きにくくなったりと生活に影響を与えます。また、シロアリがカビをエサにして繁殖してしまうため、腐敗する可能性が上がります。
他にもカビが発生し、畳を痛める可能性があるため、カビが発生しないような湿度調整が必要です。
人体への影響
湿度が高くなると、人体へも影響を与えてしまいます。
湿度が高いと室温も上昇しやすく、実際の気温以上に暑く感じることがあります。このため、熱中症のリスクが上がります。また、湿度が上がると汗が蒸発しにくい環境となり、体温がこもってしまうため、頭痛や倦怠感などの体調不良になりやすくなります。
他にも上記で解説したように、カビやダニによるアレルギーや喘息、アトピー性皮膚炎などの人体への影響もあるため、これらの影響を踏まえると、湿度が高い環境は人体にとって健康的とはいえません。
3.湿度が低すぎる時の影響
湿度は低すぎても、人体や環境に影響を与えます。湿度が低すぎる時に与える影響は主に以下の3つがあります。
- 感染症にかかりやすくなる
- 体調への悪影響
- 火災のリスクが上がる
感染症にかかりやすくなる
湿度が低い環境では、インフルエンザなどの感染症にかかりやすくなります。
湿度が40%を下回ると、喉の粘膜が乾燥しやすくなり、防御機能が弱まることでウイルスや細菌が体内に侵入しやすい状態になります。また、湿度が低い空気中をウィルスなどが浮遊しやすくなるため、感染症が広がりやすくなることも一因です。
上記の理由から、空気が乾燥する冬には感染症が流行します。感染症にかからないようにするためにも、室内の湿度を40%以上に保つことが重要です。
体調への悪影響
湿度が低下すると、感染症のリスクだけでなく、人体にもさまざまな悪影響を及ぼします。
湿度が下がると、肌や髪の水分がなくなり乾燥します。肌や髪が乾燥すると、肌荒れやパサつきの原因となり、蕁麻疹が出たりなどの影響を与えます。
また、体内から蒸発する水分量が増えることで、血液中の水分も減るため、ドロドロになります。血液がドロドロになることで、脳梗塞や心筋梗塞のリスクが上がります。
火災のリスクが上がる
湿度が低くなると、空気中の水分量が減るため、火災のリスクが上がります。特に湿度が25%を下回る状況では、火災のリスクが上がるといわれているため、火元には十分に注意が必要です。
部屋の湿度が下がると、感染症などのリスクだけでなく、健康被害や火災のリスクも上昇するため、湿度が下がる寒い冬には加湿などの対策が必須です。
4.住宅を建てる際には湿度にも注意
新築やリフォームを検討している方は、湿度についても工夫すると快適な住環境が実現できるでしょう。部屋の湿度を一定に保つためには、断熱性を高めたり、適切な換気システムを採用したりする必要があります。
断熱性を高めることで、外気温の影響を受けにくくするため、室内の温度を一定に保てます。湿度は温度の影響を受けるため、部屋の中の温度にも注意しておかなければなりません。
また、全熱交換型換気システムのような温度と湿度を調整して換気するシステムを採用すると、特別な手間をかけずに快適な湿度を維持できます。全熱交換型換気システムは、季節を問わず自動で調整を行い、過ごしやすい環境を保ってくれる点が大きな魅力です。
全熱交換型換気システムについては、以下の記事を参考にしてください。
関連記事:全熱交換型換気システムとは?メリットとデメリット、換気システムの種類を解説
5.まとめ
今回は、部屋の湿度をどの程度に保つのが適切か、その目安と理由について詳しく解説しました。
一年を通じて快適に過ごすには、室内の湿度をおおよそ50%前後に維持するのが理想的です。
湿度が高すぎると、カビやダニが発生しやすくなるほか、熱中症のリスクが高まったりします。一方で、湿度が低すぎると、感染症にかかりやすくなったり、火事のリスクが高まったりします。
湿度を一定に保つためにも、住宅の断熱性や適切な換気システムを採用すると良いでしょう。
注文住宅のエソラでは、高断熱かつ適切な湿度を保つ全熱交換型換気システムを採用した住宅を提供しています。加えて高気密なので換気システムの効力が最大限発揮される家となっております。これから住宅を建てようと考えている方は、一度ご連絡ください。
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