新築住宅を建てる際には、老後のことを考えて平屋にしようか子供の部屋の確保のために、2階建てにしようか悩んでいる人も少なくないはずです。

老後のことを考えると、階段がなく、生活動線が短い平屋がいいと考えている人もいることでしょう。

しかし、老後のために平屋を建てる際には、デメリットも理解した上で、設計を行う必要があります。

本記事では、老後のために平屋を建てるメリットとデメリットを詳しく解説します。

記事の後半では、老後のための平屋を建てる際のおすすめの設計に関しても紹介しているので、これから平屋を建築しようと考えている方は、ぜひ参考にされてください。

 

1.老後のために平屋を建てるメリット

老後のために平屋を建てるメリットには、主に以下の3つがあります。

それぞれのメリットを詳しく解説します。

生活動線がスムーズになる

平屋は、1階に全てのスペースを設計するため、部屋から部屋への移動が近くなり、生活動線がスムーズになります。

老後になると足腰が弱くなり、住宅内の移動でも一苦労となるため、平屋にしておくことで、移動距離が短くなり生活しやすい環境が実現できます。

安心して生活を送れる

老後のために平屋を建てる際には、段差をなくしたり、トイレを広くしたりなどのバリアフリー設計にする場合がほとんどです。設計の時点でバリアフリーにしておけば、段差で転倒する心配もなく、もし老後に車椅子生活になったとしても、安心して自宅で生活できるでしょう。

バリアフリー設計は障害者だけでなく、健常者にとっても生活しやすい環境ですので、平屋を建てる際には、バリアフリーも考慮しておくと安心です。

コミュニケーションが取りやすい

老後のために平屋を建築した場合には、動線がまとまっており、リビングを中心としているため、同居している家族と顔を見合わせる頻度が上がります。そのため、家族でのコミュニケーションが取りやすくなるのもメリットの一つです。

老後になると、社会との交流が少なくなり、家族間でのコミュニケーションが多くなってくるため、平屋を設計する際には、家族が集まれるようにしておくと良いでしょう。

 

2.老後のために平屋を建てるデメリット

平屋にはメリットがある反面、デメリットもあります。老後のために平屋を建てる際のデメリットには、主に以下の3つがあります。

それぞれのデメリットを詳しく解説します。

広い土地が必要になる

平屋は、配置する部屋を横に広げるため、広い土地が必要になります。二階建てであれば、部屋を2階に配置すれば良いので、土地は狭くても問題ありませんが、平屋であれば、ある程度の土地の広さが必須となります。

特に都心部になると、広い土地の確保は難しく、仮に広い土地があったとしても高額になってしまうことがほとんどです。

コストがかかる

老後のために平屋を建築する場合には、2階建てよりもコストが高くなる可能性があります。平屋の場合には、基礎の面積が広くなるため、使用するコンクリートの量が多くなってしまうためです。

また、広い土地に住宅を建築するため、同じ延べ床面積の住宅を建てた場合には、土地の購入代金や固定資産税が高くなります。

彩光が取りにくい

平屋を建築した場合には、他の建築物よりも建物が低くなる場合がほとんどであるため、彩光が取りにくくなる可能性があります。

特に都心部であれば近くに高いビルやマンション等が建っているため、日中の彩光が入るかどうかを確認しておく必要があるでしょう。

 

3.平屋を建てる際の注意点

老後のために平屋を建てる際に考慮しておいた方が良い注意点は、主に以下の3つがあります。

それぞれの注意点を詳しく解説します。

土地の広さが必要

平屋を建築しようと考える際には、広い土地を確保できるかどうかを事前に確認しておきましょう。

夫婦二人で生活するための平屋住宅であれば、狭い土地に少ない部屋数の住宅で十分かもしれません。しかし子供と生活したり、親と同居を考えたりするのであれば、広い土地が必須となります。

住宅の設計を考える前に、平屋が建てられる土地を探すことから始めると良いでしょう。

プライバシーへの配慮

平屋は全ての部屋が1階に配置されるため、プライバシーへの配慮が必要です。

特に寝室や脱衣所、お風呂などのプライバシーの配慮が必要となる部屋は、隣接する道路沿いにならないような配置となるような工夫が必要となります。

風通しと彩光

平屋は、他の建物よりも高さが低くなるため、風通しと彩光には注意しておく必要があります。

建築を予定している土地の周りの環境を確認し、高い建物に囲まれていないかや住宅が密集していないかなどの情報を収集し、その状況を住宅会社に伝えた上で、風通しや彩光について考えなければなりません。

 

4.老後のために平屋を建てる際のおすすめ設計

平屋を建てる際にメリットやデメリットを考慮した上でのおすすめの設計を紹介します。老後のために平屋を建てる際のおすすめ設計は以下の4つがあります。

それぞれのおすすめ設計を詳しく解説します。

リビングを中心に配置し、生活しやすい動線に

老後のために平屋を建てる際には、リビングを住宅の中心に配置すると良いでしょう。リビングを住宅の中心に配置することで、部屋から部屋への移動距離が短くなり、生活しやすい環境となります。

老後になり足腰が弱くなると、長い距離を歩くのもままならなくなる可能性があるため、設計の段階で生活するための動線が短くなるように考慮しておくと良いでしょう。

段差をなくして、バリアフリー設計に

老後のために平屋を建てる際には、段差をなくしてバリアフリー設計にしておきましょう。老後になると階段を登ることが億劫になり、引きこもりがちになる可能性があるためです。

特に玄関周りの段差については考慮しておく必要があります。玄関外の階段については、段差をなくすことが難しいため、階段とは別にスロープを設置すると良いでしょう。

プライバシーを守るために、外から見えにくく設計する

老後のために平屋を建てる際には、プライバシーを守るために、外から見えにくく設計しておくと安心です。

平屋は全ての部屋が1階に配置されるため、隣接する道路から中が見えてしまう可能性があります。住宅の中が簡単に見えてしまうとプライバシーが守れないだけでなく、盗難等の被害が起こる可能性があります。

住宅の周りの塀を高くするほか、外装の設計を工夫し、中が見えないようにすることで家族も安心して生活できる環境となります。

天井を勾配にして開放感を出す

老後のために平屋を建てる際には、天井を勾配にして開放感を出すと良いでしょう。

平屋は1階建てのため、天井が低い状態のままであれば圧迫感があり、狭く感じてしまいます。そのため、天井に勾配をつけることで、空間を広くし、開放感を出すと平屋でも広さを感じられます。

 

5.まとめ

今回は、老後のために平屋を建築する際のメリットやデメリットを解説した上で、おすすめの設計についても紹介しました。

老後のことを考えて平屋を建てると、安心して生活できたり、動線がスムーズになったりする一方でコストが高くなるなどのデメリットがあることは覚えておきましょう。

平屋を建築する際には、土地の広さを確認したり、プライバシーに配慮したりなどの工夫が必要となります。

老後になると、若い時よりも体が動きにくくなるため、将来を見据えた設計が必要になることを覚えておきましょう。

注文住宅のエソラでは、老後に安心して生活できる平屋を建築する際のアイデア等を提供できます。また、土地からご紹介することもできますので、平屋を建てる広い土地はもちろん、郊外で比較的安い土地もご紹介することができますので、建物にお金をかけることもできます。

これから平屋を建築しようと考えている方は、一度ご連絡ください。