住宅を建てる際に、猫ちゃんと快適に住める空間を作りたいと思う方もいるでしょう。その際には、まず猫の習性を理解し、それに基づいた住宅設計を考える必要があります。

ただし、猫ちゃんだけの住み心地を考慮するだけでなく、人の快適さも重要です。猫との共生を図る中で、人が不便を感じないような家づくりが理想です。

この記事では、猫の習性を紹介しながら、猫と共に住むための住宅設計のアイデアを提案します。

これから猫と一緒に暮らす家を作ろうと考えている方は、ぜひ最後までご覧ください。

 

1.まずは猫の習性を理解する

猫と快適に一緒に暮らす家を作るためには、まず猫の習性を理解する必要があります。猫の習性を理解しなければ、住宅の設計に活かすことができないためです。猫の習性には主に以下の4つがあります。

睡眠時間が長い

猫は1日の大半を寝て過ごします。成年の猫であれば、約15時間ほどの睡眠を摂ることもあります。

猫の先祖はもともと狩りをして過ごしていたため、その体力を残すために睡眠時間が長いといわれています。

そのため、住宅の中には、猫が安心して睡眠ができるスペースが必要です。

高いところを好む

猫は高い場所が大好きです。これは外敵から身を守り、獲物を見つけやすくするという、野生の本能があるためだと言われています。

そのため、住宅を計画する際には、猫が登ることができる高所を考慮することが重要です。例えば、家の中で猫が快適に高い場所にアクセスできるように、棚やキャットウォークを設置すると良いでしょう。これにより、猫は自分の安全を感じながら楽しく過ごすことができます。

綺麗好き

猫は毛づくろいや爪とぎ、トイレの後を砂で覆うなど、綺麗好きな習性があります。これは自分の匂いを隠すことで外敵から身を守るためだと考えられています。

この綺麗好きな特性から、猫が快適に過ごせるように工夫が必要です。ストレスを避けるためには、くつろぐスペース、爪とぎのスペース、トイレスペースを分けてあげることが重要です。同時に、住宅を清潔に保つためにも工夫が求められます。

縄張り意識が強い

猫は縄張り意識が非常に強い動物です。この特性から、家の中でも広い範囲で動き回り、安全を確保するために定期的にパトロールを行います。

そのため、住宅を計画する際には、一つの部屋だけでなく、他の部屋でも猫が自由に動き回れるような工夫が必要です。これによって、猫が自分の縄張りを広く感じ、ストレスなく過ごせる環境を提供できます。

 

2.猫と快適に暮らすアイデア7選

猫と快適に暮らすためのアイデアを7つ紹介します。

1.猫用の出入り口を作る

猫は、自分の縄張りを守るためにパトロールをする習性があるため、家の中を動き回ります。そのため、新しく家を設計する場合にも猫が動き回れるように、猫専用の出入り口を設けるとスムーズに動き回れるようになります。

壁の一部分をくり抜いて設計したり、ドアに猫用の出入り口を作ったりするようなアイデアがそれにあたります。

2.日向ぼっこスペースを作る

猫は、1日の大半を寝て過ごすことがほとんどです。そのため、猫が安心してゆっくり過ごせるスペースを確保すると良いです。

例えば、窓のふちを広くとり、猫が日向ぼっこしながらゆっくり眠れる場所を作ってあげる方法があります。他にも小さなサンルームを作るなども一つの方法です。

3.猫用の収納スペースを設ける

猫に限らず、ペットと一緒に暮らす家を作る場合には、専用の収納スペースを設けると良いです。例えば、トイレの道具であったり、餌であったりと猫用の道具も多くあるため、専用の収納スペースを設けると、家の中もスッキリと片付きます。

人の収納と別に猫専用の収納スペースを設けることで、猫のお世話もスムーズにできるメリットもあるでしょう。

4.トイレスペースを作る

猫は綺麗好きな習性があるため、トイレも綺麗に保つ必要があります。また、縄張り意識が強い動物でもあります。そのため、安心できるトイレスペースが必要です。

これを実現する方法として、一つの部屋を猫用に専有するのも一つの手段です。また、小さなスペースをトイレスペースに充てることも考えられます。どちらの方法も、猫がストレスなくトイレを使えるような環境を整えるのに有益です。

5.爪研ぎスペースを確保する

猫は、清潔を保つためといつでも狩りができるように爪を研ぐ習性があります。そのため、家の柱やソファなどで爪を研いでしまうと、ボロボロになる可能性があります。

新しく家を設計する場合には、爪とぎ用の柱や板を作成したり、専用のスペースに爪とぎ用の道具を置くと、家を傷つける心配は少なくできるでしょう。

6.上り下りができるキャットウォークを作成する

猫は高い場所を好む習性があるため、家の中を動き回れるキャットウォークを作成すると良いでしょう。

猫は、高い場所が好きなだけでなく、起きている間は動き回る習性があるため、キャットウォークを作成しておくと、家が狭い場合でも猫が安心して過ごせます。

キャットウォークは後から設置することもできますが、新しい家を設計する時点で設置すると間取りも決めやすいです。

7.防音性を高める

猫は音に敏感で、寝ている間も睡眠が浅く、繊細な音で目を覚ましてしまうことがあります。そのため、猫が安心して過ごすためには、住宅の防音対策は必要です。

防音対策としては、扉や窓のサッシ、ガラスを防音のものに変更するだけでも良いでしょう。

防音対策をすることで、猫のストレスを軽減するだけでなく、同時に住人のプライバシーも守ることができます。住宅を設計する際には、防音対策を事前に考慮すると良いでしょう。

 

3.猫と暮らす家を考える際のポイント

猫と暮らす家を考える際には、2つのポイントを考慮した上で設計すると良いです。

• 猫の習性に合わせた設計にする
• 人も快適に暮らせるように設計する

それぞれのポイントを詳しく解説します。

猫の習性に合わせた設計にする

猫と一緒に住む家を設計する際には、猫の習性に適した設計が必要です。猫の習性に合わせないと、猫がストレスを感じる可能性があります。具体的な設計内容については後で説明します。

人も快適に暮らせるように設計する

猫と一緒に住む家を計画する際は、猫のニーズだけでなく、同居する家族全体を考慮して設計することが重要です。

猫のことばかりを考えた設計にしてしまうと、人が生活しにくい設計になりかねないためです。

猫の動線だけでなく、同時に人の動線も考慮して設計することが良いでしょう。これにより、猫と家族が共に快適な空間で生活できるようになります。

 

4.まとめ

今回は、猫と快適に暮らす家を作る上でのアイデアを紹介しました。

猫と暮らす家を設計する前には、まず猫の習性を理解することが大切です。猫の習性を理解しなければ、猫が快適に過ごせる設計にできないためです。

猫は綺麗好きであったり、高いところが好きであったりと様々な特徴があるため、住宅を設計する際にも、一つひとつ確認して、工夫するようにしましょう。

住宅会社との相談を通じて、猫だけでなく全員が快適に過ごせるバランスの取れた提案を得るために、十分に相談するようにしてください。

注文住宅のエソラでは、お客様のニーズに合わせた設計を行うことができ、猫が快適に過ごせる提案も可能です。お気軽にご相談いただければと思います。